------  活動の思い  ------

幸せに働き、幸せに生きる

杉岡一樹

少し長めの文章になりますが、とても大切な内容なので、少しだけあなたの時間をください。

 

これから、あなたが気持ちの善い職場=良好な人間関係を手に入れる上で一番大切なことをお伝えします。

この文章自体が、組織の幸福感を向上させるための、重要な教材となっています。

 

ブックマークをつけていただくか、お手持ちのパソコンやスマホに保存するなどして、何度も読み返されることをオススメします。

 

これからお伝えすることは、どこか遠くの『夢物語』ではありません。

中にはにわかに信じがたいエピソードもあるかもしれませんが、すべて現実にあったお話です。

 

人生の中で、働いている時間は非常に大きな割合を占めています。そのため、職場環境が気持ち善いかどうか、特に人間関係が善いかどうかは人生全体の幸福感を左右します。できれば、仲間と呼べる大切な人たちと一緒に笑って働きたいですよね。

 

しかし、実際には、世の中の多くの人が「働くのは辛い」と思われているのではないでしょうか? 日本は幸せ指数の低い国と言われていますが、それは働くことの辛さと無縁ではないはずです。

 

『人を大切にする経営学会』を主催されている坂本光司先生は、たくさんの素敵な職場をご存知です。文化人類学者がユニークな部族のもとに足を運ぶように、日本中の善い会社に足を運び、研究をされています。その中には、従業員に対して、驚くような気遣いをされている企業があります。

 

とある会社では、従業員の配偶者の親御さんの誕生日にプレゼントをされるそうです。従業員自身はもちろんのこと、その配偶者にとどまらず、配偶者の親御さんにまでお祝いをします。

すると、どんなことが起きるでしょうか?

家族みんなが会社のファンになってくれます。そして、『自分の旦那さんや奥さんが大切にされている』『自分の子供たちが大事にされている』という感覚は、大きな誇りが芽生えてきます。

けして、高価な贈り物である必要はありません。気持ちひとつで、幸せの輪が大きく広がることになるのです。

 

そんな風に自分を大切にしてくれる会社で働くことができたら善いと思いませんか?

 

ただし、『善い会社』には大きな共通点があります。

それは、大いなる利他主義と率先性です。自分が大切にされる前に、人を大切にしようと、お互いが強く思っているんですね。

善くしてもらおうとするのではなく、自分自身が先んじて善い風土をつくろうとする、みんながそう思うことで『善い会社』はつくられていきます。

 

善いと巷で言われている会社に転職しようと安易に考えたり、自社を変えるにしても『誰かがやってくれる』といった他人任せでは、幸せな職場にはたどりつけません。

立場によってできる範囲は異なるでしょうが、あなた自身が『善い会社にしたい』と思うことから全ては始まります。

たとえば、あなたが経営者であれば、会社の風土はあなたの決断にかかっています。特に中小企業の場合は、社長が『善い会社にしたい』と強く願えば、3年で見違えるような風土になります。思考は現実化するからです。

 

たとえば、あなたが中間管理職であれば、経営者に対して粘り強く働きかけていくことになるでしょう。その場合には、実際に善い会社を知ってもらうことが大きなきっかけになります。

 

たとえば、あなたが新入社員だったら、熱く理想を語ることからになるかもしれません。しきたりに染まっていないからこそ生まれるピュアな思いは組織の宝であり、多くの人を動かします。

 

いずれにしても、心の底から『善い職場』を願うことが全ての出発点です。

 

しかし、多くの人は自分の望みを叶えられずに、辛い状況に甘んじてしまいます。

 

なぜなんでしょう?

それは、信じることができないからです。

 

もしかしたら、『人を大切にする会社』という呼び方自体を初めてお聞きになったかもしれません。

そんなものは、映画やドラマの中だけの話で、本当にあるはずはない、と。

 

 

信じられないから、動けないのです。

しかし、いまここに、、、

人を大切にする会社の豊富な事例があり、あなたを『善き職場づくりに邁進する人間』に変えるような魔法があるとすれば、どうしますか?

 

今から、その『魔法』についてのお話をしていきます。

 

冒頭に『大切な内容』と書いたのは、そのためです。

ここに書かれている事例や心構えを読むだけでも、あなたが抱えている問題を解決する糸口になるはずです。

 

善き職場をつくれる人とは?

日曜日の夕方、『サザエさん』が始まる時間になると、なんとなく憂鬱になってくることはないでしょうか? 『明日から仕事かぁ……』と。

 

楽しかった休日の時間も残すところわずか。

『ずっとお休みだったらいいのに……』と考えます。

 

でも、本当にそうでしょうか?

 

ずっとお休みだったら、誰の役に立つこともありません。

 

若くして巨万の富を築き、南の島で暮らし始めた成功者の多くが、やがては仕事の場に戻ってくると言います。ただ遊んでいるだけでは、仕事を通じて得られる、やりがいや達成感は得られないんですね。

 

つまり、本当の望みは『楽しく働きたい』ではないでしょうか?

 

そして、、世の中には従業員が月曜日を待ち遠しくて仕方がない、『はやく仲間に会いたい』と思わせる会社があるのです。

 

それはつくり話ではなく、たくさんの事例が『日本でいちばん大切にしたい会社』『月曜日の朝が待ち遠しくてワクワクする職場の話』といった書籍におさめられています。

 

たとえば、プロレスおたくの仲間のために披露宴会場にリングをつくってお祝いをした会社があります。社長みずからが悪役を買って出て、大いに披露宴を盛り上げたそうです。

社長をはじめ、全従業員が常に仲間のために何ができるかを考えている会社の逸話です。

 

実を言えば、わたし自身も長い間『会社は辛いところ』『仕事にはたくさんの我慢しなければならないことがある』と考えていました。

 

もう少し正確には『報酬によってではなく、働くこと自体に喜びを見い出せる。そんな働き方があるはずだ』と思いつつ、それを心の底から信じてはいなかったのです。

なにしろ、その頃のわたしは、そんな会社を見たことも聞いたこともありませんでしたから。

それはまるで、西の方に『西方浄土』という極楽があると聞かされながら、自分で見ていないので信じられない。そんな感じでした。

そして、潜在能力は信じていることを実現させる方向で働きます。

 

数年前までのわたしは『生きていくことは辛い』と考えがちだったので、そのイメージを無意識に証明する形で行動してしまっていたのです。

 

しかし、人が喜びに満ちて働く職場は実在していました。

それは、望めば達成できる極楽だったのです。

 

一旦きっかけがつかめて信じられるようになると、どんどん情報が入ってきました。

 

そうした会社では

『仲間を大切にしたい』

『お客様に喜んでいただきたい』

『家族との時間を大切にするために早く帰りたい』

『不況の波に負けることなく、安心して働きたい』

といったことが、当たり前に実現されています。

 

それらの希望を『信じて行動する』ことで、幸せを生み出しているのです。

 

善き職場をつくるためには、何が必要だと思いますか?

 

気のおけない仲間と楽しく仕事をするためには、もちろん業績も必要です。とても大切な要素です。

 

でも、実は人間関係が良好であれば、業績はおのずとついてきます。

本当に必要なのは、『仲間を信じて行動できる心の自由』なのです。

 

あの会社とうちでは、一体何が違うんだろう?

あの会社はなんであんなにうまくいっているんだろう?

 

これまでに、そんな風に他社と自社を比べて卑下してしまったことはありませんか?

 

自分自身や自社の運命を『理想を諦めて過ごすこと』だと勘違いしていませんか?

 

『自由』は限られた特別な人や会社にしか手に入らないものだ、なんて思っていませんか?

 

毎日、不満や徒労にぐったりしながら、無為に時間が過ぎていってしまう。

『善くなる』という希望の持てないまま、気づいたらまた一つ歳をとっていた。

 

 

大切にしたい人、大切にしたいもの、大切にしたいことがあるのに、そんなことにかけられる時間がない。

 

心に余裕がない、『自由』がない。

大企業や外資系企業の条件や公的機関の安定をうらやみ、人知れず、いろんなことを諦めてしまっていませんか?

 

これらは、実は『人の心のしくみ』から生まれる、誰もが陥ってしまう『思考のパターン』なのです。

 

つまり、あなたの『個人的な問題』ではないんです。

 

大切なことなので、これからの文章をしっかりと心に刻んでいってみてください。

 

人の心のしくみ、『行動の科学』ともいうべき知識を身につけ、自分のできることを少しずつ実践していけば、『自分を変えること』はそんなに難しいことではありません。

 

いや、自分を変えるのではなく、『自分は自然に変わるもの』だという方が正しい表現かもしれません。

 

そして、あなた自身が自分を信じて変わり、確かな一歩を踏み出せば、職場は必ず善き方向を目指し始めます。風向きが変わるのです。

 

そう選択することは、あなたの『自由』​なんです。

そして、あなたはがんばって『あなた以外の別の誰か』になろうとする必要はなく、『あなたのまま』で最初のきっかけをつかむことができます。

 

善い会社は、たった一人の思いから始まるのです。

 

 

では、現実を変えるためには、具体的にどうすればいいのか?

 

それは、たとえば

『善き会社をつくった人に会いに行く』ことだったり、

『やったことのない行動に挑戦する』ことだったり

『自分の考えをみんなに発信する』ことだったりします。

 

これらは、行動としては取り立てて特別なことでもありませんが、多くの人は、特別でもない、何でもない行動をとれないために、自分が望む現実を創れないのです。

 

行動すれば、現実は変わります。

 

古くから、多くの偉人や成功者たちがさまざまな言葉でそのことを伝えているのですが、実際にそれを体現できる人は、そう多くありません。

 

なので、わたしは『確信犯的スーパー勘違い』というブログや『美学はルールよりも大切』『真善美人通信』といったメルマガを通じて、たくさんの人たちに自分の経験や理解したことを伝える活動をしています。

そして、ブログやメルマガを通じて、これまでにもたくさんの人たちの大切な一歩を後押ししてきました。

 

仲間を信じる力や行動力は、何も特別な能力ではなく、コツさえつかめば、誰にでも身につけられるものなんです。いや、『思い出す』といった方が適切かもしれません。

 

あなたは友達と遊ぶことが好きではありませんでしたか?

やりたいと思うことにチャレンジしてみませんでしたか?

 

友達と一緒に外で遊んだり、家の中で絵を描いたり、あるいは歌ったり楽器を演奏したりしなかったでしょうか?

スポーツのクラブで優勝を目指したり、未来の夢を語りあったりしなかったでしょうか?

 

本当は、今でもそんな仲間がほしくはないでしょうか?

 

しかし、学校やクラブと会社は違うとあなたは思うかもしれません。

 

『仕事は遊びじゃない』

『利害関係が邪魔をする』

『世の中そんなに甘くない』

『子供は素直だけど、大人はずるい』

 

これらの言葉は、全てあなた自身の心の声です。

 

ただ、その心の声は、あなたの中から生まれたものではなく、

あなたがこれまで生きてきた中で、他人の考えが刷り込まれることによって出来た声なのです。

 

それは、あたなの心を縛る『見えない鎖』であり、一種の『洗脳』だとも言えます。

特に日本の教育は、長い間、そうした従順な『いい子』づくりを続けてきました。

 

そういう『見えない鎖』を一つひとつ外していくことで、あなたの心はどんどん素直になり仲間を信じられるようになります。

そして、その安心感はあなたから行動力も引き出します。

 

だからこそ、それは『自由』なんです。

これからわたしがあなたにお伝えするのは、単なる『理想論』『願望』、ありきたりの『組織論』といったものではありません。

 

感動経営コンサルタント協会が長年に培った英知であり、数々の企業をV字回復させた方法論です。また、『人を大切にする経営学会』によって全国から集められた、善き職場の実例をベースにしています。

 

もっとも重要なことは『人を大切にする魅力的な職場はつくれる』という信念です。

信じることからすべては、始まります。

 

とはいえ、この文章で初めてわたし(杉岡)のことをお知りになる方も多いと思います。

 

その場合、わたしの言葉をすぐに信用することはできないでしょう。

というか、簡単に信用してしまってはいけません。

 

あなたのそういう『理性的』な判断力は、生きていく上で、また、あなたの人生の質を向上させる上で、とても重要な資質です。

 

ですから、その感覚は是非とも大切にしてください。

 

あなたが、あなたの人生を大切だと考えるのなら、あなたの所属する組織の仲間を大切に感じるのなら、知識と経験に裏づけられた『理性』をもって、本当に大切なものを選択していく必要があります。

 

ここまでの文章を読んで、わたしの語る言葉に興味を持ったのなら、慎重になって、もう少し読み進めていただいた上で、しっかりと理性的な判断を下していただけたらと思います。

 

また、この文章だけで、あなたの中の『確信』が十分に育たないのなら、わたしのブログやサイトを読んでみてください(『確信犯的スーパー勘違い』『杉岡感動経営研究所』で検索してみてください)。

 

これまでもこれからも、わたしが一つの信念を貫いて情報発信を続けていることがわかって頂けるかと思います。

 

 

では、ここからは、さらに具体的で深い話をお伝えしていきます。

給料の遅配が始まっていた会社が

『世界一企業』に躍進した秘密とは?

 

 

このお話はある金属部品メーカーのお話です。

 

そのメーカーの社長は東大の大学院を卒業された英才で、ご自身の設計理論に絶大な自信を持っていらっしゃいました。ジャンルは流体力学です。

そのまま研究者の世界にとどまっても超一流になっていたはずですが、ご自身の理論を実際に世の中に役立てたいと考え、金属スクリューのメーカーを起業されます。

 

理論は世界一。

 

製品をつくれば、飛ぶように売れるはずが、なかなかうまくいきません。

 

勢い、社長は自分の考えた通りに製品をつくらない製造部門の不備を指摘し、きちんと売り込んでこない営業部門を叱咤しました。

当時の社長は、いつも怒ってばかりいる、とても怖い人だったそうです。

 

やがて、社員たちは社長を避けるようになります。書類の提出一つ取っても、社長が居ない時を見計って机に置くのが当たり前になっていきました。典型的なワンマン社長状態だったのです。

 

社内のコミュニケーションがうまく機能しなければ、会社はうまくまわりません。

どれだけ製品設計が優れていても、結果に結びつかないのです。

 

やがて、製品自体を安価にコピーする会社が現れ、さらに業績は悪化します。銀行も資金援助に難色を示し始め、給料の遅配も始まる、危機的状況でした。

 

それでも、社長の態度は変わりません。

人間が何かに自分で気づくというのは、本当に難しいものです。

 

 

見かねた社長の奥さんが、つてを頼って『感動経営』を学ばれたことから奇跡が始まりました。

 

 

 

社長の変化が“奇跡を起こした

 

当初、奥さんは勉強会の一員でしたが、やがて感動経営コンサルタント協会の理事長である、臥龍老師に直接相談する機会を得ます。

 

状況を説明した時の臥龍老師の回答はこうでした。

 

「状況はわかったけれど、社長本人に会ってみなければわからないこともある。社長を連れてきなさい」

 

そうして、社長自身が感動経営の門をくぐることになったのです。

 

とはいえ、もちろん最初から素直に全てを受け入れたわけではありません。

業績が悪化している経営者にしてみれば、『感動経営』と言われても『なんだ、それは?』という感じです。

 

しかし、奥さんと仲間の半ば強制的な後押しによって、しぶしぶ勉強会に参加し始めました。

 

勉強会の中では、向こう3年間の経営計画をたてるのですが、この社長の計画書を見て、臥龍老師はあることに気づきます。数字は細かく分析してあるけれど、従業員に関する情報や成長計画がまるでないのです。

そのことを指摘しつつ、臥龍老師は社長に言いました。

 

「どうしたら業績が良くなるのかを、現場にいる従業員はみんな知っています。しかし、その従業員の考えを出させないようにフタをしている人が社内にいます。」

 

社長は頭のいい人です。すぐに気がつきました。

 

「それはわたしですか?」

「その通り」

 

人間は、人に何かを指摘されてもなかなか聞き入れることができません。

人は人に変えられるのが嫌いだからです。

しかし、自分で何かに気づいた時、人は一気に成長を始めます。

 

この時の社長がまさに、そうでした。

 

「わたしは何をやったらいいのでしょう?」

 

素直な問いかけが出てきました。

 

その質問に対して、臥龍老師は2つのことを指示されます。

 

「一つは、朝、従業員と一緒に掃除をすること。

 もう一つは、何かを判断する時、数字ではなく、

 従業員の家族が幸せになるかどうかを基準に考えること。」

 

この教えを、社長は愚直に実践していきました。

 

すると、どうでしょう。

 

会社の一体感はみるみる高まり、業績は一気に回復。

もともとズバ抜けた設計技術を持っていた会社です。数年後には、小型スクリューのシェアで世界ナンバーワンを獲得するまでになりました。

 

当然、業績がよくなったので、従業員へのリターンも大きく、毎年、海外に家族を連れての社員旅行が実施されています。ある年などは、ボーナスとしてレクサスが授与されました。

まさに、奇跡のようなV字回復です。

 

 

この会社に行くと、廊下には従業員のお子さんがかいた絵が、家族の写真と一緒に飾ってあります。

仕事で少々嫌なことがあっても、ここへくれば、誰もが救われます。

 

「従業員の家族の幸せを判断基準にした」結果、本当に幸せな会社になっているわけです。

関係性が組織の鍵をにぎる

「仲良しグループじゃダメなんだ」という指摘を聞くことがあります。

 

もちろん、傷をなめあう間柄はよろしくありませんが、本来それは「仲が良い」とは言いません。弱さを接点につながっているだけだからです。

むしろ、本当に仲が良ければ、お互いを信頼した真剣な議論がかわされ、結果として成果も出していけます。

 

わたしがわざわざそのように書くのは、ずっと「競争原理」に違和感を感じながら、それをはね返すことができずに体調を崩すに至った過去が、わたしにあるからです。

 

ただし、誰かが悪かったわけではありません。

確かに、家庭環境の影響はありました。父は勝つことに強く固執する人で、わたしはことあるごとに「負けん気がなさ過ぎる」と言われたものです。

また、勤めた会社も社内競争を奨励する社風でした。また、営業と制作の間には大きな溝がありましたが、その反目はずっと放置され続けました。売上至上主義で、語気の強い人の意見が通る原理だったのです。

しかし、それらを常識として受け入れ、とどまり続ける判断をしたのは自分自身です。できる限りの調和をはかったつもりでしたが、知識と信念が足りませんでした。特に知識ですね。

他でもなく、当時のわたし自身が「人を大切にする会社が存在する」ことを知らな過ぎました。

 

すべては自分が選んだ運命だったのです。

もともとは自信もあり、ポジティブな性格でしたが、最終的にはうつに近い状態になっていました。やる気がなくなり、すべてをむなしく感じるようになったのです。

 

「死にたい」とまでは思いませんでしたが、「死んだら楽だろうな」とは思うになっていました。

人生の中でもっとも気力の落ちていた時期です。

 

 

やがて前職を辞し、さまざまな可能性を模索する中で、わたしもまた臥龍老師の「感動経営」に出会い、救われました。

 

わたしに限らず、「感動経営」に出会って、多くの人が「自分の信じたかったことは間違ってなかった」と感じます。

それが、このセクションの冒頭にも書いた「本当に仲が良ければ成果も出る」という考え方です。

 

競争原理でお互いを出し抜こうとするのではなく、関係性を重視するチーム感覚とも言えます。

 

 

その実例は、たとえばグーグルの「プロジェクト・アリストテレス」にも見ることができます。

 

グーグルは、2012年に社内の生産性向上計画に着手しました。「プロジェクト・アリストテレス」とは、その労働改革プロジェクトの名称です。

 

グーグルの社内には数百の業務チームがありますが、当然、生産性の高いチームもあれば、低いチームもあります。それらのチームを綿密に分析することで、「生産性の高いチームをつくる方法を見つけられるのではないか?」と考えたのです。

 

分析グループが最初に着目したのは「チームワーク」でした。チームワークをよくする方法がわかれば、それを全体に応用できるからです。

 

しかし、困ったことに、特定のパターンが見つかりません。

「一緒に食事をする頻度が高いのか」「同じ趣味を持っているのか」「社外でもつきあいがあるのか」等、さまざまなファクターが上げられましたが、成果の出せるチームに一貫性はなかったのです。

 

一緒に食事をする頻度が高くて成果の高いチームもあれば、低いチームもありました。逆に、頻度が少なくても、高い成果を上げているチームもあったのです。それは他のファクターでも同じでした。

次に、分析グループは「規範」に着目しました。チーム内にある暗黙のルールや行動基準です。しかし、これにも成果との間に相関関係は見られませんでした。

たとえば、あるチームでは雑談を奨励していましたが、別のチームでは「オフィスは仕事に専念し、私語は厳禁」としており、どちらも高い成果を出していたのです。

 

では、メンバーの構成に関係があるのか? と言えば、それも違っていました。重複する、ほとんど同じ構成員でつくられたチーム間で成果に違いが見られたからです。

 

 

困り果てた分析グループは、集団心理学などの資料をあらためて研究し直し、1つの結論に至ります。

それは「他者への心遣いや同情、あるいは配慮や共感」という、メンタルの重要性でした。

成功するチームでは、この点が共通してうまく機能していたのです。

 

一人だけが喋って、他の人が聞き役になっているチームは失敗しやすいことがわかりました。逆に、チームメイト全員が同じ時間だけ発言するチームの成功率は高いのです。

また、「こんなことを言ったら馬鹿にされるんじゃないだろうか」「非難されるんじゃないだろうか」という、不安がないことも重要でした。チームに心理的な安全性が確保されていることが、成功の鍵だったのです。

 

 

この調査からは、一緒に働く人同士の心の交流がいかに大切であるかがわかります。

お互いを出し抜きあう競争原理の場に、心理的安全性は生まれません。そうした競争によって一時的に業績が上がっても、永続させることはできませんし、何より本人たちがボロボロになってしまいます。

あるいは、MITのダニエル・キム教授の「組織の成功循環モデル」もとても示唆に富んでいます。

 

企業は常に結果を求められますが、「結果の質」を上げるためには「行動の質」を引き上げなければなりません。結果は行動によって導き出されるからです。

しかし、行動の質を上げるためには、その前提として考え方を向上させる必要があります。間違った考えをしていたのでは、無駄な行動をしてしまうからです。つまり、行動の前に「思考の質」を上げなければなりません。

そして、思考の質を上げるために重要なのが、「関係の質」を向上させることです。

 

成果や業績が悪いと、ついついお互いに責任をなすりつけ、対立が生じます。結果として、創造的な思考ができなくなり、行動は消極的になります。そうすると、さらに成果が上がらないというバッドサイクルが起きてしまうのです。

 

一方、お互いを尊重し、責任を認めあって一緒に考えれば、当事者意識の高い創造的発想が生まれます。ワクワクしながら行動にも移せるので、姿勢も積極的になり、成果が出せます。

 

「本当に仲が良ければ成果も出る」ことの論理的解説です。

 

 

実際、感動経営を行っている企業の中には、仲の良さが家族にまで伝わり、かつ高い成果を上げている素敵な企業がたくさんあります。

 

ある企業ではパートのお母さんがたくさん働いているのですが、そこで働くようになって「お母さんが優しく、元気になった」と子供たちが言うそうです。

子供たちまでが会社のファンになり、やがて社長宛に商品アイデアを送ってくるようになりました。「大きくなったら、ここで働きたい」という声も出ています。

子供たちに未来の希望を与えるという意味で、本当に素晴らしい企業のあり方です。

また、従業員の仲の良さはお店をパワースポット化し、広告宣伝費を2年間止めても売上の飛躍的な伸びが止まらなくなっています。お客さんが店員さんに会いたいから来店し、かつたくさんの人に紹介をしてくれるからです。

人は仲の良い人たちの仲間になりたがるものです。逆に、喧嘩ばかりしている人には距離を取ります。

​全ては決意と行動から

 

いくつか上げてきた魅力的な会社は規模や業種もさまざまですが、1つだけ絶対的な共通点を持っています。

それは、経営者が心から「関わる人を幸せにをしたい」と思っていることです。

この文章の最初では

「善い会社に転職しようと安易に考えたり、自社を変えるにしても『誰かがやってくれる』といった他人任せでは、幸せな職場にはたどりつけません。立場によってできる範囲は異なるでしょうが、あなた自身が『善い会社にしたい』と思うことから全ては始まります。」

と書きました。

 

もし、あなたが経営者であるならば、どうか、その点を深く考えてみてください。あなたの会社を善くできるのは、あなたの「決意」にかかっているからです。

一方、あなたが経営者でない場合には、所属する企業に対する行動は段階的なものになるでしょう。ただし、そこでも原理は同じです。

 

あなたの人生において、あなたは経営者なのですから、「関わる人を幸せにしたい」との願いが重要なことに違いはありません。

また、何を選び、どう行動をするかはあなたの「自由」です。

 

すべては「決意」することから始まります。

 

そして、決意し、行動すれば、必ず世界は変えられます。

何故なら、『思考は現実化する』からです。

 

確かに風土改革には時間が必要ですが、一歩一歩の積み重ねが理想郷にたどり着くための唯一の方法です。

そのためのきっかけとして、今、わたしたちがご提供できるのは『人狼&人労ゲーム』と2つのフリーゲーム(「幸せな時間」と「再見」)です。

 

あなたの中に「決意」の芽が顔を出したのであれば、是非それらをご覧ください。

ご質問等ございましたら、こちらからお問い合わせください。

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